沖縄古典音楽コンクール
沖縄古典音楽コンクール
今年は最高賞を受けた。本場沖縄では教本を見てはいけなくて、全部暗記だそうだ。ブラジルは古典に関しては教本を見てもいいことになったそうだ。ただでさえ難しいのに、暗記だったら...新人賞も取れるかどうか...
そして沖縄では、新人賞、優秀賞、最高賞それぞれの間に3年以上を空けないといけないそうだ。そのくらいの稽古を積まないと、というのはもっともだと思う。
でも、私はブラジルなので、当然のように毎年挑戦して、琴を始めて4年目で最高賞を受けた。だから、レベルは...だけど、そう言われないように、かなり真剣に練習をした。
最高賞は、私とカンポグランジのクリスチャンだけ。
本番前、緊張が高まっていた私に彼は言った。
「僕たちは、ずっと泉の水を飲み続けてる。ちゃんと先生とお稽古してるんでしょ?先生は泉。僕たちはちゃんと泉で満たしてるから、大丈夫だよ。」と。
そっかぁ、と思った。何か泣きそうになった。
結局、本番は練習のようには行かず、自分では全然納得いかなくて、恥ずかしかった。妥協して合格になるくらいなら、落としてもらって、来年再挑戦したいと思った。
でも、なぜか...一番で受かってしまった。妥協じゃないことが分かったので、まぁよかったけど、自分では何故こうなったか、よく分からなかった。
でも、先生も知ってる人も皆さん良かったと言ってくれた。それどころか、普段はあまり交流のない興陽会の先輩方が声をかけてくれて、ハグまでして喜んでくれた。
帰りの電車の中で、ビデオで聞いてちょっと納得した。私は、全然ダメだと思ったのが、観客側から聞くとそこまででもなくて、息継ぎとか、リズムとか
多少のことに目を瞑れば、ゆっくり丁寧に最後まで間違えず弾けていた。
ホッとしたけど、まだこれからだ。いよいよ後戻りもいい加減なこともできないなと思った。