好きなものを感じる心。
いつのまにか、頭でっかちになって、
感じる心を忘れてきたことに気づいた。
昔から、自然の美しさに親が呆れるくらい感動する私だったが、
今でも、鳥のさえずりに心惹かれるし、
誰も気にも留めないような太陽の姿、
雲の隙間からこぼれる光の筋、
葉の間から漏れるきらきらした日の光、
日に照らされて色鮮やかに映る自然の色、
自分の影を映し出す月の光、
肌のぬくもりを感じさせる優しい風、
絶え間なくどこまでも続く川の音や波の音、
こういうのに、心躍るし、感動する。
一言で言えば、こういうのが大好きだ。
でも、小さい頃から無意識で本当の自分にフタをして生きてきた結果、
自分が本当に望むもの、本当に好きなものが分からなくなってしまっていた。
周りの価値観や常識を軸にしてきた結果、
自分の心動く瞬間を感じにくくなってしまっていた。
それを素直に表現することをしなくなっていた。
コンクリートの建物やプラスチックの物に溢れた生活の中で、
本来持っていた感じる心を殺してしまったかのようだ。
それでも、自然の中に美しいモノを見つければ、
やっぱり心躍らせないではいられない。
自分が今まで、人に依存し、人のせいにして、
自分の人生を生きてこなかったことにきづいてから、しばらく経つ。
あれからずっと、心は平穏を保っているし、以前のように、
周りを見ては焦り、自分が何をしたいのか分からずに焦る、
ということはなくなった。
今は、仕事と趣味と、家族の時間や友達との時間、
どれも自分の好きな時間だけ。
それでも、なんとなくこのままじゃいけない気がする、
という、ここに留まっていてはいけない感がある。
だから、まだもがいている。
本当は進むべき道を見つけて、
行きたい方へ向かうべきなんだろうけど、
まだ、立ち止まったまま。